女子個人総合決勝で、世界選手権初出場の山田千遥(19=朝日生命ク)は4種目合計51・965点で14位だった。日本のエースでやはり初代表の宮田笙子(18=鯖江スクール)は53・798点をマークし8位入賞と健闘した。レベカ・アンドラデ(ブラジル)が南米勢初の金メダルに輝いた。

山田は、少しのミスや、気持ちの動揺で落ち込んでしまう「スーパー・ネガティブ」。ありがたくない愛称を、世界のひのき舞台で振り払った。大技こそないが、得意の段違い平行棒を軸に、予選から通算8演技ともに、大きなミスなくやり遂げた。

日本の事前合宿で、宮田と並んでエース格と言われた笠原有彩(レジックスポーツ)は左ひざ前十字靱帯(じんたい)損傷で離脱。もし笠原がいたら、個人総合狙いは宮田と笠原で、山田はいなかったかもしれない。「最大限の演技ではなかったが、世界の舞台でやり切れた」。

緊張で折れそうになる心を支えながら、予選では日本の団体決勝進出に貢献。この日の個人総合決勝でも「強くなっていくためにすごくいい経験だった。世界のトップで戦える選手になれるように頑張りたい」と、緊張を自信に変えていた。