フィギュアスケート男子でシニア1年目の壷井達也(19=シスメックス)が11日、グランプリ(GP)シリーズデビューを果たす。

GP第4戦英国大会(シェフィールド)に向けて、10日は本番会場で公式練習に参加。フリーの曲をかけての通しでは、冒頭の4回転サルコーこそ着氷が乱れたが、残りをきっちりとまとめ「公式練習でも観客がすごく多いですし『これがグランプリシリーズの会場なんだな』と感じました」と初々しく振り返った。

今季は9月下旬に左肩を脱臼。転倒によるケガの悪化を避けるために10月上旬の近畿選手権は4回転を回避した。同月下旬の西日本選手権ではフリーで組み込んだが失敗。そこからは「テーピングを少し緩めにしてもらい、左腕をより自由に使える。腕を気にしている瞬間は、ほぼないです」と練習量が増えてきた。

昨季は世界ジュニア選手権3位と飛躍。シニア1年目のGPは今大会に加え、最終戦のフィンランド大会(25~27日、エスポー)にも出場が決まっている。2つの大舞台へ「この試合は世界ジュニアの自己ベスト(合計233・82点)を更新するのを目標にしています。2試合あるので、フィンランド大会にはもっと自分の感覚が戻ってきていると思う。イギリス大会の得点をフィンランド大会で超して、どんどんレベルアップしていきたい」。“過去の自分超え”を目指す。(シェフィールド=松本航)