昨季のGPフランス杯で2位に入った佐藤駿(18=明治大)が4位からの巻き返しに自信をのぞかせた。

82・68点を記録し、首位のサドフスキー(カナダ)とは6・81点差。取材エリアではおっとりとした口調で「こういう言い方はあれかもしれないんですけれど、下から追い上げるのは慣れているというか…。毎回ショートはこんな感じなんで、自分でも良くないとは思うんですけれど(笑い)。優勝を目指していけたらいいなと思います」とフリーを見据えた。

ポテンシャルの高さを示した。冒頭に組み込んだ高難度の4回転ルッツは1・31点の加点で成功。続く4回転トーループは乱れたが、後半のトリプルアクセル(3回転半)を決めてまとめた。「まあまあかな。悔いはあるんですけれど、久しぶりの海外試合でルッツを降りることができた」。乱れた4回転トーループも「ルッツの感じで跳んじゃった。思いきり締め過ぎちゃって、回りすぎた」と佐藤ならではの失敗だった。

フリーの巻き返しは、得意といえる。世界にその名を売った19年ジュニアGPファイナルも、SP3位からの逆転優勝だった。

「(フリーは)ショートよりは得意かな、と思っています。フリーでも前半が悪くて、後半がいいとかになるので、全体的にちゃんとノーミスの演技ができるようにしたいと思います」

再び4回転ルッツを組み込むフリー。GP初優勝も諦めていない。(シェフィールド=松本航)