「体が心より先に喜んでましたね。長友さんで言う『ブラボー!』でしたね!」。

フリー演技を終えた佐々木晴也(19=京都大)は、気づけば両腕をかざし、渾身(こんしん)のガッツポーズを繰り出していた。

「ジャンプ全て入ったのがめちゃくちゃ久しぶりで実感がないというか。目指してきたんですけど、いざやってみると、頭の中真っ白で、ぽわーっとしてて。うれしい気持ちで一杯です」。

冒頭のトリプルアクセル(3回転半)から、予定された構成を全て決めた。7回のジャンプを全てそろえた。130点超えは願った得点は140.65点。大幅に予想を上回り、一気に表彰台を射止めた。

「学生スケーター」に誇りがある。昨季は1年間を学業にそそぎ、愛知の進学校である東海高出身で、今春、京都大に現役合格した。

ジュニア世代の日本一決定戦。この舞台に合わせて、8カ月前から個人トレーナーもつけて、準備に励んできた。「頑張ってきたのは事実だったので。どんな結果でも笑って終われるくらいのトレーニングは積んできた。頑張ってきたから最後は笑って終わろうと」と覚悟は定まっていた。

今後も当然、文武両道でいく。「3位という肩書を背負ってしまった以上はそういう選手としてみられていく。恥じないスケーターになっていけるように頑張っていきたい」。一層、覚悟を固めるように言った。