混合ダブルスで張本智和(19=IMG)、早田ひな(22=日本生命)組が2連覇を達成した。

田中佑汰(愛知工大)、田中千秋(豊田自動織機)組との決勝も、準決勝に続き3-0で圧倒。24年パリ五輪での金メダルを誓った。

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腰元で互いの右手を合わせ、感情を爆発させることなく笑った。張本が「素直にうれしい」と喜べば、早田は「初戦からいい試合ができた。勢いがついて自信にもなり、2連覇ができてよかった」。6試合で失ゲーム(G)数1の安定感に胸を張った。決勝は試合開始から4連続得点。要所での張本の強打、早田のサーブの崩しなど多彩だった。

2人は今大会もフル回転が続く。混合ダブルス、互いが1番手を走る24年パリ五輪代表選考対象のシングルス、そして男女ダブルス。この日もそろって4試合をこなした。前日25日には精度、質、回転量、コースを3歳年上の早田から褒められた張本が「そう見ていただいてうれしいです」とニンマリ。昨秋の世界選手権団体戦で中国勢から2勝と勢いに乗る男子のエースに対し、“お姉さん”が思わず「かわいい…」と漏らす場面もあった。

コート内外でバランスの取れた2人が目指すパリ五輪は、約1年半後に迫る。代表には24年全日本選手権後まで続くシングルス選考レースの上位2人が選出される。その2人とダブルスが組め、団体戦で活躍が期待できる選手が3人目となる。早田は「東京五輪で水谷(隼)選手と伊藤(美誠)選手が取った。しっかり金メダルを受け継げるようにしたい」と誓った。日本一で満足はできない。【松本航】