フィギュアスケートのアイスダンスで、今季の全日本選手権優勝や世界選手権11位(日本勢最高タイ)の成績を残した「かなだい」こと村元哉中(30)高橋大輔(37)組(関大KFSC)が2日、都内ホテルで引退会見を開いた。

結成3季目の22-23年シーズンを持って競技生活から引退することを、前日1日に発表していた。この日、決断の理由として高橋が説明したのは、右ひざの状態だった。

「大きな要因は僕自身の右膝が限界を感じた。パフォーマンスする上での限界は感じてないんですけど、競技レベルでパフォーマンスをするといったところで、練習を積んでいく、特に今シーズンなんですけれど、レベルを取る上での技術的な部分が、僕自身の努力ではどうしようもできないところに来てしまって。それ以上を求めてやっていきたいんですけれども、そこに体がついていかない。これで続けていっても、今後の成長っていった部分ではやっていけないなっていう風に思ってしまった」と明かした。

村元に伝えたのは2月の4大陸選手権後。「皆様には申し訳ないんですけど、4大陸選手権の後にお伝えして。ただ、そこまで引退するとかを、そういう気持ちで自分達も世界選手権に挑みたくなくて」と内に秘めながら、3月に母国開催された大舞台を集大成と決めていた。

村元は決断に「まずは2年スタートから始めていた。いつ大ちゃんから引退すると聞いても覚悟してて。聞いたときはまったくびっくりはしなくて、『そうだよね』って。自分の中で驚きはなく。私の方も限界はまだ感じてはないんですけど、これ以上に最高のパートナーはいないなと感じてますし、まだまだ大ちゃんといろんな作品を作りたく、新しいパートナーを探すという選択肢は出てこなかった。ずっと目標にしてきた記憶に残る演技ができたので、やりきったかな。次のステージが楽しみです」と笑顔をみせた。