女子で29位に終わった佐藤優香(30)は「ランの課題が残った。スタミナが足りなかった」と肩を落とした。スイム15位で、バイクも8位集団で粘った。しかし、苦手のランで順位を下げた。日本人トップとはいえ、アジア大会代表条件の16位以内にも届かず。「悔しい」と涙を流した。

それでも、この日までの調整には満足そうな笑顔も見せた。18歳の時にユース五輪金メダル、16年リオデジャネイロ五輪で15位に入り、東京五輪のメダルも期待された。しかし、体調を崩して極度のスランプに陥り、出場さえ逃した。それでも「今回は、久しぶりに100%満足してレースを迎えられた」と話した。

1カ月前「何かを変えないと」と始めたのが、毎朝20分のランニング。目的は強化ではなく、ルーティンを持つことだった。心身ともに回復の兆しが見える中で、この日を迎えた。「改善すべきところはあるが、目指すもの(五輪)は変わらない」と、復調のきっかけをつかみ前向きだった。