24年夏のパリ五輪予選となるW杯(9月30日開幕)へ挑む男子日本代表が、大会前最終戦となる国際強化試合でカナダ(世界ランク13位)に完勝。大一番に向けて弾みをつけた。
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スコア
日 本 | 3 | 21-25 26-24 25-18 25-13 | 1 | カナダ |
試合後
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第1セット
来年のパリ五輪予選となるW杯バレー(30日開幕)へ挑む男子日本代表(世界ランキング5位)が、大会前最後の対外試合となる国際親善試合でカナダ(同13位)と対戦。スタメンはオポジット西田有志、アウトサイドヒッターに石川祐希と高橋藍、ミドルブロッカーに小野寺太志と山内晶大、セッター関田誠大、リベロ山本智大と、VNL銅メダルの主要メンバーが名を連ねた。
ブロックで先制点を許すも、石川が強烈なバックアタックを見舞うなど序盤は一進一退。9-11とリードを許した場面では、西田のスパイク、山内のサービスエースで同点に追い付いた。さらに西田もサービスエースを決めて勝ち越しに成功した。だが、後半にサービスエースを決められるなど3連続失点で14-16と再逆転を許す。石川が1枚ブロックを決めるなど見せ場をつくったものの、高さのあるブロックに苦戦。最後までなかなか連続ポイントを奪えない展開が続き、最後は高橋藍のサーブがネットにかかり、21-25で先取された。
第2セット
第1セットと同じメンバーでスタート。いきなり西田がブロックに阻まれるなど2失点で立ち上がったが、その西田のスパイクから5連続得点で逆転。守備で圧力をかけ、相手のスパイクアウトを誘った。石川がブロックにかかるなど4連続失点したものの、石川がブロックでやり返すなど再び勝ち越した。その後はサイドアウトの応酬で終盤戦に突入。西田のサーブで連続ブレークに成功するなどリズムに乗るかと思われたが、カナダも粘り強さを発揮。23-24と一時はセットポイントを握られた。だが、小野寺の速攻、西田のスパイクで逆にセットポイントを奪い、最後は相手のスパイクがアウトとなり土壇場で3連続得点。26-24で取り返した。
第3セット
オポジット宮浦健人、セッター山本龍、MB高橋健太郎、リベロ小川智大をスタートから起用するなど、大きくメンバーを入れ替えた。序盤からその宮浦が絶好調。右に左に強打を連発、サービスエースも決め、主導権を握った。さらに、高橋藍の2連続サービスエース、石川のフェイントなど多彩な攻撃で得点を重ねた。終盤には再び宮浦の強烈なサービスエースがさく裂。この日20歳の誕生日を迎えた甲斐優斗がリリーフサーバーで入り鋭いサーブを放つと、途中出場の22歳大塚達宣がスパイクを決めるなど期待の若手が躍動した。最後は高橋藍がスパイクを決め、25-18で勝ち越しに成功した。
第4セット
勝利に王手をかけたこのセットは、OH大塚、MBエバデダン・ラリー、甲斐をスタート起用。その大塚、エバデダンがブロックに成功し、4連続得点で先行した。
第3Sからの勢いそのままに宮浦が強烈なスパイクで得点を重ね、甲斐やエバデダンも要所でアタックを決めた。終盤には23歳山本龍、出場15人目のメンバーとなったOH富田将馬にもサービスエースが飛び出した。このセットは1度も相手に流れを渡さず、完璧な試合展開を見せた日本。最後は相手のサーブがアウトとなり、25-13で勝利を決めた。
パリ五輪への道
パリ五輪出場枠は開催国フランスを含む12。五輪予選のW杯バレーは、世界ランキング上位24カ国が8カ国ずつ3組に分かれ、総当たりで対戦。女子は中国(プールA)、日本(同B)、ポーランド(同C)で開催され16日に開幕する。男子はブラジル(同A)、日本(同B)、中国(同C)で30日に開幕し、男女いずれも各組上位2カ国の計6カ国ずつが出場権を得る。残る5枠は、男女ともに来年のネーションズリーグ(VNL)予選ラウンド終了時(6月)の世界ランキングで決定。日本がW杯バレーで出場権を逃した場合は、VNLに出場し、ポイントを重ねてランキングをより上位に上げることが必要。W杯バレーでの大陸別の切符獲得状況も、重要な要素となる。