日本代表(世界ランキング5位)は第3戦で同20位のチュニジアに3-0のストレート勝ちで完勝し、2勝1敗とした。
これまでの2戦は2-0とリードしながらフルセットに持ち込まれ、1勝1敗。上位2カ国が手にするパリ五輪代表権へ、早くも負けられない窮地に追い込まれていた。
この日はセッター関田誠大の積極的なミドル策がはまるなど、幅広い攻撃がみられた。逆転負けした9月30日のエジプト戦から中1日での試合に、ブラン監督は「正しい戦うべき精神状態ではなかったので、そこを改善するために、そういった時間を1日費やしました」と前日のミーティングなどについて説明した。
あえて関田を長時間起用し、自信を取り戻させる意図もあった。「関田だけではなく、今日はチーム全体がメンタル的に何をすべきかというのを取り戻した。そして、チームワークを、メンタル面での協力を、また獲得できたというのが良かったと思います。これは、個人のものではなく、チーム全体のとても変化があったところだったと思います」とチーム一丸での勝利を評価した。
残りは4戦。強豪国との落とせない戦いが続く。次戦は4日のトルコ戦。「セッターのトス回しも非常に良いですし、オポジットも打点が非常に高い。レシーバー2枚も、今までとは違って大型のレフトが入ってきてるので、やっぱり全体的にいいバレーボールをするチーム」と分析。「そういう時はやっぱりブロックディフェンス。ブロックとディフェンスの関係性というのが一番重要になってくる」と見据えた。
◆パリへの道 パリ五輪出場枠は開催国フランスを含む12。五輪予選のW杯バレーは、世界ランキング上位24カ国が8カ国ずつ3組に分かれ、総当たりで対戦。ブラジル(同A)、日本(同B)、中国(同C)で30日に開幕し、各組上位2カ国の計6カ国ずつが出場権を得る。残る5枠はネーションズリーグ(VNL)予選ラウンド終了時(6月)の世界ランキングで決定。日本がW杯バレーで出場権を逃した場合は、VNLに出場し、ポイントを重ねてランキングをより上位に上げることが必要。W杯バレーでの大陸別の切符獲得状況も、重要な要素となる。