前夜、パリ五輪(オリンピック)出場を決めたプール2位の日本(世界ランキング4位)が、同首位の米国(同2位)と対戦し、惜しくも2-3で逆転負けした。

その中で輝きを放ったのが、ネーションズリーグ(VNL)でも躍動したオポジット(OP)宮浦健人(24=パリ)だった。その左腕が大会最終日の最終第4試合の最終セット(S)まで、うなり上げて両軍最多の27得点を荒稼ぎした。

第1S、第2Sともに5得点ずつ挙げて、この日のエースとして快調な滑り出し。第4Sには2本のサービスエースを決め、もつれ込んだ最終の第5Sでは3枚ブロックを上回る強打で射抜いた。

アタック22点、エース4点、ブロック1点。今大会は同じOP西田の活躍もあり、メインは途中出場だったが、最後の試合で鮮烈な印象を残した。

試合後は石川祐希主将、高橋藍とともに記者会見に登壇する主役に。まずファンや報道陣への感謝から口にした上で「今日の試合、1セット目は自分たちの硬さもあって取られてしまったんですけど、2、3セット目は自分たちらしい形ができて、取ることができました」と振り返った。

一方で4セット目から2連続で落とし、再逆転され「リードしたところから逆転されてしまったので、自分たちで勝機を逃してしまったのかなと。そこはまだまだ、自分もそうなんですけど試合に出ていたメンバーと違って、まだまだ力不足だと感じたので、来年の代表シーズンに向けて、各個人で成長していきたいなと思います」と語った。

両チームで最も多い27得点には「今日のパフォーマンス自体は悪くなかったと思います。ただ、勝負どころの1点でミスを出してしまったり、まだまだハイボールの処理とかもブロックされてしまったり、というところがあったので、もっともっと改善していきたいです。パリ五輪のメンバー争いが始まるんですけど、そこに向けて、もっと成長しないといけないと思います」と危機感も忘れなかった。

それでも飛躍の1年だ。「特に、途中出場が多かったんですけど、クラブシーズンもポーランドで途中出場の機会が多かったので、そこで学んだ準備の大切さとかが、今シーズン、特に生かされたのかなと思っています。結果として出たので本当に良かったと思いますし、チームのために貢献できたので良かったなと感じます。また、スタメンで出る時も、途中から出る時も、いつ出てもベストのパフォーマンスを出すところは、この代表シーズンでは意識していたので。そこができて良かったとも思いますし、今後もそれを続けていきたいと思います」と成長も実感していた。

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