【北京=藤塚大輔】ショートプログラム(SP)2位発進の島田麻央(15=木下アカデミー)が日本勢初の2連覇を果たした。フリー138.06点の合計206.33点で、SP首位のシン・ジア(韓国)との0.81点差をひっくり返した。

取材エリアで優勝を伝え聞くと「聞くまでずっとドキドキしていて。決まった瞬間は実感はわかないですが、すごくうれしいです」と笑顔。01年と03年の安藤美姫、02年太田由希奈、04年浅田真央、09年村上佳菜子が制しているが、連覇は日本勢初の快挙となった。

冒頭でトリプルアクセル(3回転半)を決めると、2本目の4回転トーループも出来栄え点(GOE)で2・17点の加点を得て決めた。早朝の公式練習では苦戦していたが「思いっきりやるしかない!」と心を切り替え。日本女子初の同時成功に「悔しくてもやり続けた成果が出てよかった」と充実した表情でうなずいた。

7日のSPでは後半の3回転ルッツで着氷が乱れて68.27点。涙を浮かべて悔しがり「切り替えて明日のフリーではしっかり自分ができることを精いっぱいやりたい」と意気込んでいた。

11月の全日本ジュニアでもSPでコンビネーションジャンプにミスが出て4位にとどまっていた。だが、追う立場で挑んだフリーで会心の演技を披露して優勝。「自分を信じる」姿勢で臨み、94~96年荒川静香、01~03年安藤美姫に並ぶ大会3連覇を果たしていた。