ショートプログラム(SP)4位の吉田陽菜(はな、18=木下アカデミー)はフリー142・51点の合計203・16点を記録し、3位に入った。

「3位に入れたのもうれしいんですけど、今日の演技がすごい気持ちよかった」とすっきりした表情で振り返った。

鶴をイメージしたプログラム。冒頭、SPで転倒したトリプルアクセル(3回転半)を着氷させると、その後も次々とジャンプを降りた。大きなミスのない演技を披露し、曲が鳴りやむと両手で小さくガッツポーズをとった。

キスアンドクライでは、浜田美栄コーチと鶴のぬいぐるみとともに結果を待ち、自己ベスト(141・42)を上回る高得点に笑顔で何度もうなずいた。

シニア1年目ながら、シリーズ第1戦スケートアメリカで4位に入り、第4戦の中国杯では初優勝を果たし、大舞台への出場権を獲得した。

SPでは武器のトリプルアクセル(3回転半)で転倒するなどミスがあったが、フリーの前に不安はなかった。

今季もフリーでの逆転優勝を何度も経験しており「フリーは自分の強い部分」と自覚している。迷いなくリンクに立ち、初の大舞台で表彰台に上り「今日はしっかり自分を信じてできた。このグランプリシリーズを通して成長できたかなと思います」。

「夢の舞台」でまた1歩前進した。