札幌山の手が2-0で富山第一を下し、3回戦進出を果たした。1回戦で古豪・八王子実践を破った試合同様、粘り強いバレーを展開。8年ぶりのベスト8入りに王手をかけた。

第2セット24-21のマッチポイント。コートの右寄りからセッター吉田芽(めい、2年)が逆サイドに上げた長いトスを、左端の小松田凪紗(3年)が強打した。「最後の1点は絶対に取ってやると思ってました」と、ラストを締めたヒロインが笑った。

前夜の試合終了が夜9時過ぎ。宿舎に戻って夕食は同10時前、あわただしく入浴し、布団に入れたのは、深夜12時ごろだった。「今までにないルーティン」(小松田)の合間に届いた同級生のLINEメッセージが、メンバーの心を再び奮い立たせた。「おめでとう。次も頑張って」。昨年12月のウインターカップで4強に入ったバスケットボール部の大山瑚南菜(3年)からだった。

この日は朝8時からの練習中に、渡辺徹監督(59)が富山第一の試合動画を見て動きを研究。終始落ち着いたレシーブからターゲットを狙い撃ちし、試合を決めた。「バスケ部とはいつも仲良し。同じぐらいは勝ちたい」と小松田。6日の3回戦で一昨年優勝の就実(岡山)からも金星をもぎ取り、クラスメートに近づく。【中島洋尚】

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