高校総体との2冠を目指す昨年覇者の駿台学園(東京)が、快勝スタートを切った。佐賀学園に2-0のストレート勝ち。セッター三宅綜大(2年)が“丁寧な”トス回しで攻撃陣をけん引した。

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2連覇を目指す駿台学園が、王者の貫禄を示した。1、2年生を含め、さまざまなメンバーを起用しながらも流れを渡さず。25-14、25-11と圧倒した攻撃陣を、2年生セッターの三宅綜大が巧みに操った。「初戦でスパイカーが気持ち良く打てば『状態がいい』と思ってくれる。いつも以上に丁寧を意識しました」とうなずいた。

全国トップクラスの守備力を軸としたつなぎのバレーを武器に、昨夏の高校総体で優勝。12月の全日本選手権では1回戦で高知工科大を破った。続く2回戦は昨季Vリーグ王者の名古屋にストレート負けを喫したが、第2セットには20得点を奪うなど健闘をみせた。

高校では圧倒的な強さを誇るが、春高はさらなる成長を示す舞台となる。同校メンバー主体の東京選抜として出場した昨秋の国体では、山口県代表の高川学園に準々決勝で敗戦。三宅は「自分のせいで負けた」と責任を背負い込んだ。この数カ月間は、悔しさを糧にトスを改善。それまでは速いテンポを重視してきたが、「スパイカーが打てないと意味がない」と息を合わせることを意識した。

大舞台で成果を披露し「スタートからいい形で入れたので明日につながる」と手応えをつかんだ。今日6日の3回戦の相手は、煮え湯を飲まされた高川学園。「最後は、やっぱり今年は駿台だったと思わせられるようなバレーができればいい」。2年生の司令塔は、頼もしく言い切った。【勝部晃多】

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