ショートプログラム(SP)首位発進の千葉百音(18=木下アカデミー)が、フリー143・88の合計214・98点で初優勝を飾った。SP、フリー、合計全てで自己ベストをマークした。

冒頭でフリップ-トーループの連続3回転ジャンプを決めると、その後もダブルアクセル(2回転半)や3回転ループなどを次々と成功。3回転フリップ-2回転トーループ-2回転ループの3連続も着氷させ、1つ1つの要素を確実に重ねた。最後の3回転ルッツも、危なげなく跳びきった。

演技終了直後には、両腕を力強く振り下ろし、「よしっ」と声を出して喜びを爆発させた。フリー143・88点は世界王者・坂本花織、22年の世界選手権銀メダリスト、ルナ・ヘンドリックス(ベルギー)に次ぐ今季3位の高得点。合計で2位に10点差以上つける完勝に、「今できる一番の演技ができてうれしく思う」と満面の笑みを咲かせた。

高い向上心で、頂点を射止めた。前日1日、自己ベストを更新する71・10点を記録したSP後にも、口を付いて出たのは反省の言葉だった。「フィギュアスケートという競技をやるからには、どんなに緊張していても表情管理はできるようにならないと」。この日はその失敗を生かし、氷上では笑顔をはじけさせる場面もあった。

昨年末の全日本選手権で銀メダル獲得も、「去年は去年、今年は今年でまた一新して(臨む)」と新たな決意で挑んだ今大会。「自分に打ち勝つ」がテーマだった。昨年、初出場で記録した3位を上回り、その目標を達成した。

初出場となる3月の世界選手権(カナダ・モントリオール)に向け、大きな弾みをつける演技となった。

【フィギュア】千葉百音が優勝 渡辺倫果3位、三原舞依7位/4大陸選手権女子フリー詳細