【モントリオール(カナダ)=阿部健吾】坂本花織(23=シスメックス)が56年ぶりの3連覇を達成した。ショートプログラム(SP)4位から3・69点差を大逆転。フリー149・67点の合計222・96点とし、SP首位だった欧州女王ルナ・ヘンドリックス(ベルギー)を上回った。男女を通じて日本初の快挙にもなった。

3連覇はペギー・フレミング(米国=1966~68年)以来56年ぶりで、史上8人目となった。

優勝後の会見で、師事する中野園子コーチがフレミングに憧れてスケートを始めたことを伝え聞くと「え? 初めて聞きました」と笑顔の坂本。会見で「フレミング以来の快挙。レジェンドと同じように語られることをどう感じていますか?」と質問されると「すごくうれしいです。でも、うーん。あ、うれしいです(笑い)」と喜んでいた。

◆世界選手権女子の連覇 ソニア・ヘニー(ノルウェー)の10連覇(1927~36年)が最長。五輪でも女子唯一の3連覇を遂げている。5連覇はヘルマ・サボー(オーストリア=1922~26年)キャロル・ヘイス(米国=1956~60年)。4連覇はクロンベルガー・リリー(ハンガリー=1908~11年)。3連覇にはメーライホルバート・ジョーフィア(ハンガリー=1912~14年)ショーケ・ディクストラ(オランダ=1962~64年)ペギー・フレミング(米国=1966~68年)がおり、坂本は56年ぶり3人目で日本勢初。3連覇以上では8人目に名を刻んだ。通算3度目の優勝は浅田真央に並び日本勢で最多となった。

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