デンソー(レギュラーシーズン2位)が富士通(同1位)に73-62で雪辱し、1勝1敗のタイに戻して初優勝に逆王手をかけた。この日はリーグ史上最多7168人の観衆が詰めかけた。優勝の行方は15日の最終戦にもつれ、デンソーが勝てば昨年12月の皇后杯全日本選手権との2冠達成となる。一方の富士通は16年ぶり2度目の頂点を目指す。

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熱戦の合間、場内アナウンスでこの日の入場者数がリーグ記録を塗り替えたと告げられると、満員のスタンドから大きな拍手が響いた。

デンソーの高田真希は、数年前までは収容人数の少ない国立代々木第2体育館が会場となることも多かったと振り返った上で、「ひと回り以上大きな会場でお客さんが埋まっている状況を見て、すごく感慨深いものがあった」と実感を込めた。

富士通の宮沢夕貴は、敗れたとはいえこの試合で両チーム最多27得点をマーク。大観衆の前でプレーできたことについては「素直にうれしい」と感謝し、「私はたくさんの人に見てもらったほうが燃えるタイプ。会場が埋まった中でプレーするのはすごく気持ちよかった」と力を込めた。

これまでの記録は22年プレーオフ決勝第2戦(国立代々木第1体育館)の7151人。トヨタ自動車が富士通を下して2連覇を決めた試合だった。