富士通レッドウェーブ(レギュラーシーズン1位)が、デンソーアイリス(同2位)を通算2勝1敗で下し、16年ぶり2度目の優勝を飾った。初優勝を狙ったデンソーは、昨年12月の皇后杯全日本選手権との2冠はならなかった。

富士通はチーム主将の宮沢夕貴が攻守に活躍。前半を45-36で折り返した。後半も司令塔の町田瑠唯を中心に戦い、逃げ切った。ここまでプレーオフ決勝で3度敗れていたエースは、ついにつかんだリーグ優勝のタイトルに「最高です。入団してからずっと応援してくれたファンの方々、そして家族へ恩返しがやっとできたかな」とうれし涙が頬を伝った。

今季は日本代表主将の林咲希や、ナイジェリア出身の長身選手ジョシュア・テミトペが新たに加入。宮沢は「2人が加わり、チームとしてのバランスも良い。絶対に優勝できるという自信がいつも以上にある」と手応えを語っていた。

その言葉通り、17年ぶりのレギュラーシーズン1位通過を果たし、プレーオフ準決勝ではシャンソン化粧品(同5位)を2勝1敗で下して決勝に駒を進めてきた。

21年東京五輪では五輪新記録となる1試合18アシストをマーク。銀メダル獲得に貢献したPGが、司令塔としてチームをけん引し、16季ぶりの栄冠に導いた。

 

◆BTテーブス監督 40分いいバスケットができた。今日は完璧です。

◆宮沢夕貴 ENEOSから移籍してきて、富士通で優勝したいと思っていた。今日は気持ちが出せた。

◆赤木里帆 今日が最後の試合だから、チームのために頑張ろうと思った。チーム一丸で戦えた。

 

<表彰選手>

◆大会MVP 宮沢夕貴(富士通、5年ぶり2回目)◆ベスト5 ジョシュア・テミトペ、町田瑠唯、宮沢夕貴(以上富士通)、馬瓜エブリン、赤穂ひまわり(以上デンソー)

 

◆富士通レッドウェーブ

1985年(昭60)創部、関東実業団4部リーグからスタートし、94年シーズンの2部準優勝で初の1部昇格。全日本総合選手権を3連覇した07-08年シーズンには初のリーグ制覇も遂げた。19年から23年までは、米大リーグのドジャース大谷翔平の妻となる田中真美子さんが所属。