宇都宮ブレックスが新しい攻撃スタイルを披露し、2024-25シーズンを白星でスタートした。
コンディションが整わず、田臥勇太、比江島慎、遠藤祐亮がベンチで戦況を見守る中、速いテンポで相手ゴールに迫る。新シーズン最初の得点は、スタメンで出場した小川敦也からグラント・ジェレットへの縦へのパスから生まれた。第1Q残り3分では、素早いトランジションから、渡邉裕規-アイザック・フォトゥとパスが渡り、ボールインから10秒も満たないうちに得点が生まれた。
その後もジェレットらビッグマンがドライブインしてレイアップを決めたり、小川が切れ込んでキックパスで3Pシュートチャンスをつくったり、多彩な攻撃パターンで信州を翻弄(ほんろう)。3Pシュートを多投した昨シーズンとはひと味違う試合運びだった。
「今日の試合には達成感がある。昨シーズンから成長できたところをお見せできた。昨シーズン、速い展開から楽にシュートを打てる状況を作ることに苦しみ、D.J(ニュービル)やマコ(比江島)がクリエイトして何とかする事が多かった。ショットクロックの早い段階でシュートを打つ方が、実はベストの選択ということもある」
今シーズンからヘッドコーチ(HC)に昇格したブラスウェルHCは満足そうに振り返った。「アップテンポでハードなバスケット」を目指し、練習から味方同士がバチバチ競い合う環境をつくっている。ディフェンスには課題が散見されたものの、シーズン初戦で91得点は上出来だろう。
その新生ブレックスの象徴が、スタメンでプロ最長の24分28秒プレーした、22歳の小川だ。
「スタメンと聞いてびっくりしました。オフェンスは自由にやっていいと言われています。この1カ月取り組んできたブラスウェルHCの目指すバスケが形となって、勝つ事ができて良かった。僕が先頭に立って、テンポを速くするスタイルを引っ張っていきたいです」
村岸航、高島紳司の若手も16分以上のプレータイムをもらい、勝利に貢献した。ブラスウェルHCが言う。
「プレシーズンゲームから若い選手たちのプレータイムを増やして行きたい。それがシーズンの終盤になって生きてくると思う」
もちろん、ベテランだって黙ってはいないだろう。36歳の渡邉は速いテンポに必死に食らい付いていた。昨シーズンとメンバーはほぼ変わらずも、意識はかなり変わった。今後が非常に楽しみとなる、今シーズン初戦だった。【沢田啓太郎】


