<ラグビーW杯:オーストラリア11-9南アフリカ>◇準々決勝◇9日◇ウェリントン

 最多3度目の優勝を狙うオーストラリアと、開催国のニュージーランドが準決勝に進出した。オーストラリアは07年の前回大会覇者、南アフリカに競り勝って2大会ぶりのベスト4。1987年の第1回大会以来の世界一を目指すニュージーランドはアルゼンチンを33-10で下し、2大会ぶりの4強入り。オークランドで行われる準決勝はウェールズ-フランス(15日)、オーストラリア-ニュージーランド(16日)のカードとなった。

 オーストラリアのゴールドのジャージーが、ただただタックルを繰り返した。タックル数は相手の3倍近い147回。地域支配率で76%、ボール保有率でも56%と南アフリカが一方的に優位だった試合をディフェンスでものにした。後半20分にDGで逆転されたが、32分のPGで再逆転。終了間際も反則を犯すことなくタックルし続け、最後は根負けした南アが痛恨のノックオン。集中力は80分間、途切れることはなかった。記者会見場に傷だらけの顔で現れたホーウィル主将は「選手全員の献身のおかげ。すごい気合で、この結果をものにした」と仲間をたたえた。