26日の準決勝は、世界ランキング1位の王者ニュージーランドと同2位イングランドがぶつかる好カードとなった。準々決勝までの4試合は両チームともに1試合平均5トライ以上を奪い、防御は失トライが平均1以下と堅い。見応えのある一戦となりそうだ。

チームカラーの違いは、得点の仕方に表れている。ニュージーランドは奪った29トライのうち、トライの起点となったのは相手ボールを奪うターンオーバーからが10と一番多いが、ラインアウトからが9、スクラムでも8。偏りが少なく攻撃の多彩さを示している。イングランドは21トライ中ターンオーバーからのトライは一つだけで、半分以上をラインアウトから決めている。ペナルティーなどで敵陣ゴール前のラインアウトセットプレーには自信を持っていることがうかがえる。

得点が動く時間帯には傾向の違いがある。前後半を20分ごとの四つに分けて見た場合、ニュージーランドは全ての時間帯で2桁得点しているが、失点は時間が進むに従って多くなる。イングランドは後半の残り20分の得点が1試合平均12点と最も多く、接戦なら終盤に波乱が起こる可能性がある。(共同)