新入部員受け入れ停止で部存続の危機に直面するPL学園(大阪)の硬式野球部OB会が、学校に嘆願書を提出したことが10日、分かった。この日大阪市内でOB会が行われ、元広島西田真二氏や元ヤクルト宮本慎也氏(日刊スポーツ評論家)ら87人が出席。同会が明らかにした。内容は<1>野球経験のある監督の早期選定<2>野球部への新入生の受け入れ再開の2点で、昨年12月20日に鶴岡秀樹会長(55)らが現監督の正井一真校長(67)に渡した。

 一昨年2月の部内暴力で当時の監督が退任。野球経験のある監督不在が続き、昨秋、PL学園理事会が15年度新入部員受け入れ停止を決めた。非常事態にOB会は全国に約800人いるOB間で嘆願書を募った。鶴岡会長は「廃部、ということはどなたも言ってはおられない。私たちもそう信じています」と語った。

 同会恒例の講演は、ソフトバンク入来3軍投手コーチがマイクを握った。ドラフト1位で巨人入りし、メジャー挑戦、DeNA用具担当などを経験。今季から新天地でコーチ就任など波瀾(はらん)の人生を踏まえ「自分の人生で、PLで教わったことがマイナスと感じたことは1度もない。いろんな世界でOBが頑張っている。そのことを教団に分かっていただけるように努力していきたい」と熱弁をふるった。【堀まどか】