日本ハム大谷翔平投手(21)の闘志に火が付いている。今日24日西武戦(西武プリンスドーム)で、後半戦最初のマウンドに上がる。チームは4連敗中で、首位ソフトバンクとのゲーム差は今季最大の「6」まで広がった。野手出場が見送られて投手調整に専念してきただけに、個人的にも期する思いは強い。今日24日は母校花巻東が夏の甲子園出場をかけて決勝を戦う。3つの発奮材料をモチベーションに、ハーラー独走の11勝目を狙う。

 限界点が近い。首位ソフトバンクとのゲーム差は今季最大の「6」。新千歳空港から移動した大谷は、言葉に力を込めた。「(危機感は)みんなが感じている。1つずつ勝っていくしかない」。球宴明け最初の登板となる今日24日の西武戦(西武プリンスドーム)。自身の投球で、チームに追い風を吹かせる。

 闘志に火が付く発奮材料がそろった。

 <1>4連敗 チームは後半戦に入り、まだ勝ちがない。特に22日の楽天戦は、本拠地移転後ワーストとなる19失点の大敗。5連敗を止めた6月24日ロッテ戦をはじめ、今季4度もチームの連敗を止めてきた大谷が、再び窮地を救う。

 <2>ベンチ外 球宴以降、大谷は野手出場がないばかりか、ベンチにすら入っていない。栗山監督は「疲れてるなという感じ」と、疲労を考慮した措置だと説明したが、チームも黒星を重ね、大谷個人には悔しさが残っている。「出たい気持ちはもちろんある。でも僕が左右するところじゃないので。次の登板で結果を出せばいい」。悔しさは、グラウンドで晴らす。

 <3>花巻東の決戦 時を同じくして、母校の後輩たちも負けられない一戦に挑む。夏の甲子園出場をかけた岩手大会決勝が、雨天中止で今日24日に順延した。ここまでも戦いぶりは気にかけてきた。後輩の奮闘は、モチベーションを上げる要素になる。

 中村、森ら強力打者が並ぶ西武打線。「(森は)いい打者だし、浅村さん、中村さんと右の長打をうてる打者もいる。そこを切っていくことが大事かなと思う」。連打を避け、ピンチで中軸を迎えないようにするつもり。これ以上、ソフトバンクに離されるわけにはいかない。【本間翼】

 ◆日本ハムの連敗ストップ 今季の連敗を止めた責任投手は4人。大谷が4度、武田勝、有原、メンドーサが各1度ある。6月24日ロッテ戦(旭川)では、今季ワーストの5連敗後、大谷が完封勝利を挙げた。大谷は4連敗で迎えた5月14日西武戦(札幌ドーム)でも9回途中1失点の好投で勝利に導いている。