「ひちょり」の愛称で親しまれた西武森本稀哲外野手(34)が21日、西武の球団事務所で引退会見を行った。

 スーツ姿ではなく背番号0のユニホーム姿で、3球団に及んだプロ生活17年間を振り返った。「よく頑張ったなと思います。この世界の終わり方は、かなり意識していた。潔く、奇麗にと思っていました」と、かみしめるように話した。

 印象に残るシーンは3つ挙げた。「日本ハムで初めて優勝したことと、DeNAで開幕戦に勝ったこと。そして西武で初めてヒットを打った時にお客さんの声援を聞いたことです」。涙はなく、終始笑顔のまま。「絵的に涙があった方がいいかと思って目薬を持ってこようかと思ったんですが、忘れました」と、最後まで明るく務めた。