巨人原辰徳監督(57)が17日、辞意を表明した。2年契約最終年の今季、セ・リーグ4連覇を狙ったが2位に終わった。クライマックスシリーズ(CS)でもファイナルステージでヤクルトに敗れて、日本シリーズ進出を逃し「この3年間、成績が上がらずに少しずつ下降線をたどった。長年、監督をやらせてもらったが、そろそろ潮時」と話した。

 原監督は敗戦後に桃井恒和球団会長に辞任の意向を伝えた。桃井会長は白石興二郎オーナーに電話で報告したが、同オーナーは直接、原監督から気持ちを聞きたいとし、19日に東京・大手町の読売新聞本社で渡辺恒雄球団最高顧問を交えて会談する予定。

 3年連続の優勝を飾った昨季もCSファイナルステージで阪神に4連敗して敗退。今季はリーグ4連覇と3年ぶりの日本一を目指したが、打線の不振が響き、目標を達成できなかった。原監督は2002年の就任1年目に日本一に輝いた。翌年3位となり辞任したが、06年から再び指揮を執り、通算でリーグ優勝7度、日本一3度。巨人での監督在任期間としては、長嶋茂雄の15年、川上哲治の14年に次ぎ12年で歴代3位。

 ◆原辰徳(はら・たつのり)1958年7月22日、神奈川生まれ。神奈川・東海大相模高時代には大型三塁手として計4度、甲子園に出場。東海大進学後、81年にドラフト1位で巨人に入団。1年目に22本塁打で新人王を獲得。83年には打点王となり、最優秀選手にも輝いた。入団以来12年連続20本塁打を記録するなど、巨人の4番打者として通算382本塁打をマークし、95年に現役引退。ヘッドコーチを経て、02年に巨人の監督に就任し、いきなり日本一。翌年は3位となったことで辞任したが、06年から再び指揮を執り、リーグ優勝7度、日本一3度を成し遂げた。