中日が17日、今季までオリックスで投手コーチを務めた高山郁夫氏(53)が2軍チーフ投手コーチに就任したと発表した。背番号は87。28日の秋季キャンプ初日から合流する。

 ナゴヤ球場の施設で会見した高山氏は「選手の技量、野球観を早く把握したい。本当にポテンシャルの高い選手がたくさんいる。100%の力を出し切れるようにやっていきたい」と抱負を語った。「否定ではなく肯定で選手のいいところを伸ばしたい」と、自身の育成方針も貫く考えだ。

 求められるのは第2の大野、若松育成だ。今季は3年目の20歳若松が自身初の10勝を挙げたが、チームには伊藤、鈴木、浜田達ら殻を破れそうで破れない若手が多い。谷繁監督も「なんとか一人前にしてほしい。上(1軍)で通用する投手を育ててほしい」と要望した。常勝軍団ソフトバンクの投手育成を担った高山氏にかかる期待は大きい。

 また、球団は阪急、近鉄、巨人などで活躍した加藤秀司氏(67)を打撃コーチとして招くことを決めた。達川氏の退団で不在となっている1軍のバッテリーコーチは、内部昇格も含めて現在調整中だ。【桝井聡】

 ◆高山郁夫(たかやま・いくお)1962年(昭37)9月8日、秋田県生まれ。秋田商-プリンスホテル。84年ドラフト3位で西武入団。広島、ダイエー(現ソフトバンク)を経て96年に現役引退。通算成績は92試合12勝12敗、防御率5・16。06年から13年までソフトバンク、14、15年はオリックスで投手コーチを務めた。189センチ、97キロ。右投げ右打ち。