西武が浅村栄斗内野手(24)に伝統の背番号3の継承を検討していることが20日、分かった。土井、清原らスラッガーが脈々と受け継いできた番号は、先代の中島(現オリックス)が12年に退団以降は空位。球団幹部は「(3番に)ふさわしい姿を見せることが必要になる。その覚悟があるのか確かめて、本人と話し合って「決めたい」と可能性を示した。

 入団以来、32番を背負ってきた浅村にとって念願のナンバーだ。初めてレギュラーに定着した11年オフに「自分でつかみとって、いずれは中島さんを超えたい」と大志を口にした。打点王に輝いた13年に継承を直訴したが、鈴木球団本部長に「もう1年、しっかりやってくれれば気持ち良く渡す」と持ち越された。昨季は故障もあって不本意な数字に終わり、今季へ打率3割を自らに課した。

 プロ7年目は打率2割7分、13本塁打と物足りない面もあったが、得点圏打率3割3分1厘で81打点と勝負強さも光った。継承へ一定の下地は築き上げた。同幹部は「(13年の約)3割2分から2割7分まで落ちている。現状に満足してもらったら困る」と球団を背負う打者への成長を願う。3番に見合う技量、品格を備えようという決意を感じ取れれば、3番浅村が誕生する。