ソフトバンク松田宣浩内野手(32)が29日、チームメートにお立ち台での決めゼリフを持つよう勧めを説いた。この日、滋賀・長浜ドームで行われた野球教室に参加。滋賀県出身のプロ野球選手7人が集まる中、若手のマイクパフォーマンスを目にし「皆、決めゼリフを持ったほうがいい」と持論を語った。また、楽天則本とともに「しがスポーツ大使」に任命された。

 来季はお立ち台で全員マッチ化!? ホークスきっての盛り上げ隊長松田が、お立ち台での決めゼリフの必要性を熱く説いた。この日の野球教室でのトークショー。ソフトバンク古沢、阪神植田、中日石川のルーキートリオの型にはまった硬いマイクパフォーマンスを見て、思わずお祭り男としての血が騒いだ。

 「皆、30点。教科書通りのことを言っても(メディアに)取り上げてもらえない。ベテランも若い選手も決めゼリフがあったほうが覚えてもらいやすい。バカになってやるのも1つ。プロ野球選手として(ファンに)夢を与えるようなことを言わないと」

 自らは「1、2、3、マッチ!」の決めゼリフを持つ松田。お立ち台でのマイクパフォーマンスは、鷹党にも絶大な人気を誇る。この日も、野球少年らの前でお立ち台パフォーマンスを披露し「今日のホームランは琵琶湖まで飛んだぞ~!」とアドリブも加えた。

 「ホークスは『やるな』ではなく『やれ』という環境。『嫌です』『恥ずかしい』で終わっていたらもったいない。こういうキャラが浸透して強いチームができている。それを継続したい」。海外FA権を行使し、ホークス残留を表明してからわずか5日だが、すでに心は来季に向いていた。

 チームでは、松田以外にも内川が「1、2、3、ダー!」を持ちネタにしているが、キャプテンに就任した今年は封印。それだけに、松田に続くお立ち台での盛り上げ役の登場を強く願う。

 この日、楽天則本とともに「しがスポーツ大使」にも任命され、三日月大造滋賀県知事から委嘱状を受け取った。今後はお立ち台でも出身地の滋賀を積極的にアピールしていくといい「来年、またこの場で3連覇を報告したい」と、地元ファンにV3を固く誓った。【福岡吉央】

 ◆しがスポーツ大使 滋賀県ゆかりのトップアスリートやスポーツチームが選ばれる。滋賀県が今年9月に設置。ボクシングWBC世界バンタム級王者の山中慎介(33)前なでしこジャパンコーチの望月聡氏(51=現びわ湖成蹊スポーツ大学サッカー部監督)やバレーボールの東レアローズなど8例で、松田、則本はプロ野球選手で初の同大使就任。