広島は9日、元スカウト部長で顧問の村上孝雄(旧姓宮川)氏が、8日に北九州市内で心不全のため死去したと発表した。79歳だった。通夜は12日午後7時から、告別式は13日正午から、ベルコシティーホール門司で行われる。喪主は妻美津子(みつこ)さん。

 村上氏は門司鉄道管理局から広島に入団。主に代打として15年間活躍した。通算の代打起用回数778、代打安打187、代打打点118は現在もセ・リーグ記録で、破られていない。

 現役引退後はスカウトに転身。九州地区を中心に数々のダイヤの原石を発掘した。200勝投手の北別府学、2000安打の前田智徳の両氏に加え、緒方孝市監督の獲得に尽力。スカウト部長も務めた。

 訃報に松田元オーナーは「九州地区から輩出した名選手は、多くが宮川さんが獲得した。緒方監督、高ヘッドが就任し、喜んでくれた。昨年はマツダスタジアムにも来てくれていた。まだ早い」と惜しんだ。