とにかく元気な球児が戻ってきた。阪神のキャンプ地、沖縄・宜野座で先乗り合同自主トレが29日、始まり、4年ぶりに復帰した藤川球児投手(35)が本格的にブルペン投球を開始した。「安心してください! (肩は)出来てますよ!」と宣言し、エンジン全開で30球を投じた。

 昨年の流行語大賞をもじる必要もなく、確かに肩は出来上がっていた。真ん中、内角低め、外角低め…。1球ごとに細かくコースをチェックすると、カーブを数球投げて最後はチェンジアップ。強烈なデモンストレーションだった。

 メジャー挑戦前は「伸び上がるような」と表現されるストレートが特徴だった。久しぶりに捕球した片山ブルペン捕手は「変わっているイメージはない。回転はそのまま。低めのボールが落ちない」と証言。火の玉ストレートは健在だった。

 投球練習を終えると、体幹トレーニング、ランニング、マシン打撃と誰よりも元気に動き回り、5時間の練習を消化した。「地道にしっかりとやって結果を出せるように頑張るだけです」。先発起用が想定される復帰イヤー。並々ならぬ決意は、ブルペンを見れば明らかだった。【桝井聡】