【ピオリア(米アリゾナ州)28日(日本時間29日)=本間翼】日本ハムの米アリゾナキャンプに「ポイズン警報」が発令された。到着後に施設見学を行ったが、同施設周辺にサソリや毒クモが出没することが判明。栗山英樹監督(54)らは戦々恐々。施設を管理する地元関係者も警戒を呼びかけた。

 すばらしい環境を目の当たりにした栗山監督だが1つだけ不安があった。「サソリがいるらしいよ。サソリ用のゴキブリホイホイみたいなものが置いてあった。施設長が『気をつけろ』って言ってた」。尾に毒を持つことで知られるサソリの脅威が明らかになった。

 ウエート室の入り口など、クラブハウス内には小動物や虫を捕獲する仕掛けが置いてある。施設長のトッド氏によれば施設内での被害例はないというが「(監督を驚かせたのは)半分ジョークだけど、この近辺にいるのは事実。それと毒クモもいるよ。殺虫スプレーも効かないし、中枢神経に作用する毒があって(体重)30キロに満たないような子どもなら死ぬ可能性もある」と説明した。

 万が一刺されても、成人であれば「しびれることになる」(同氏)という程度だが、警戒は必要。斎藤も「そうなんですか!?」と絶句し、「気をつけます」とケアしていく考えだ。

 現地時間29日から、施設での合同自主トレがスタート。栗山監督は「選手たちは動くから、時差ぼけもすぐに解消する。時差に関しては心配していない」と見据えた。サソリや毒クモの心配は杞憂(きゆう)に終わりそうだが、大谷の投球や打撃、中田のパワーが、地元ファン、関係者をしびれさせるかもしれない。