ドラフト1位候補、中京学院大・吉川尚輝内野手(4年=中京)が亜大戦。「3番遊撃」で先発出場。5打数1安打で3試合連続安打をマークした。チームは5-1で快勝し初の4強入りを決めた。

【第1打席】

亜大先発は左腕中村稔

1回2死走者なし カウント1-1から3球目126キロの変化球流して左飛

【第2打席】

3回2死一塁 初球139キロ直球を投手返し鋭いゴロで二塁内野安打。一塁到達は4秒38。これで3試合連続安打。2死一、二塁とチャンスを広げ4番石坂が左前え先制適時打。吉川は好走塁で三塁へ。5番山崎の中前適時打で2点目のホームイン

【第3席】

亜大投手は右腕山田

4回2死三塁 カウント2-2から122キロ変化球を打ち上げ二飛。中京学院大は4-0でリード

【第4打席】

亜大投手は左腕高橋

7回1死走者なし カウント1-2から134キロ打って二ゴロ。一塁到達4秒00

【第5打席】

9回2死走者なし カウント0-1から148キロ直球打って遊ゴロ。一塁到達4秒04及ばずアウト

【守備】

2回 水本が三遊間へ深いゴロ。見せ場だったがファンブル。記録はヒット

4回 小山の緩いゴロを堅実にさばいてアウト

7回 2死一、二塁。三遊間のゴロを捕って二塁送球も悪送球で1点献上。記録は安打と失策

8回 小山の遊ゴロを確実にさばきアウト

 <吉川尚輝(よしかわ・なおき)アラカルト>

 ◆生まれ 1995年(平7)2月8日、岐阜・羽島市出身。

 ◆球歴 小2で野球を始め、投手。桑原中では「羽島フジボーイズ」に所属し遊撃手。中京(岐阜)では1年夏に三塁手で出場し、同年秋から遊撃手。甲子園出場はなし。中京学院大では1年春から出場。

 ◆タイトル総なめ 2年春から3季連続で盗塁王。今春の岐阜県リーグ戦では3度目のベストナインとMVPを獲得。全日本大学選手権出場をかけた東海地区大学野球春季選手権大会でも、MVPを獲得。

 ◆転機 野球観の違いから強豪大への入学を辞退。一時野球をやめることも考えたが、高校の恩師から「野球を続けてほしい」と熱望され中京学院大に入学。

 ◆サイズ 177センチ、79キロ。遠投97メートル。右投げ左打ち。

 ◆家族 両親と兄2人。

 ▼今秋ドラフト上位候補のスカウト視察 最速156キロ右腕の創価大・田中正義投手(4年=創価)には、4月5日の開幕戦で12球団45人が集結。吉川は5月17日のリーグ戦で12球団47人、日大・京田は4月のリーグ初戦に日米11球団30人が視察に訪れた。高校生では、今春の関東大会で横浜(神奈川)の最速152キロ右腕・藤平尚真投手(3年)に11球団35人、東海大市原望洋(千葉)の153キロ右腕・島孝明投手(3年)は10球団24人。社会人では、3月に東京ガスの山岡泰輔投手(20=瀬戸内)を日米13球団がチェックした。

 ▼今秋ドラフトの遊撃手事情 吉川と並んでドラフト1位候補に挙がるのが、日大・京田陽太内野手(4年=青森山田)だ。50メートル5秒9の俊足が売りで攻守において堅実さが光る。早大の4番打者、石井一成内野手(4年=作新学院)、東洋大・阿部健太郎内野手(4年=帝京)は勝負強い。都市対抗出場を決めた東京ガス・中山悠輝内野手(21=PL学園)も即戦力評価。