走れよ歌えよ、逆襲せよ。今日18日の後半戦開始に向け、阪神金本知憲監督(48)が「ファンに六甲おろしを歌わせよ」指令でナインを鼓舞した。今季巨人には甲子園で4戦3敗1分けと勝利がなく、阪神ファンの凱歌(がいか)を逆襲ののろしに代える意気込みだ。反攻のキーマンには従来の鳥谷、ゴメス、福留、西岡の4人に3番江越を追加。西岡も含めた足攻めで活路を切り開く。
甲子園の一塁側ベンチ。今日から再開する後半戦の意気込みを問われた金本監督の口調が、怒気を含んだ。「勝ってない? 巨人に? どういうことや、それ? あっそうか、引き分け1回か」。今季甲子園の巨人戦は未勝利、4戦3敗1分け。その事実に憤慨気味の指揮官は、すぐ負けん気魂に火を付けた。
「どの球場でどのチームに(何勝何敗)とか気にしてなかったけど甲子園で勝ちたいよね、やっぱ。(8日からの)広島戦も超満員入ってくれたのに(3連敗)。選手は気持ちよく、六甲おろしを歌わせてあげるようにしないと」
ナインへの指令は、虎党に歓喜の凱歌をプレゼントせよ、だ。ただでさえ、ホームで17勝22敗1分けと負け越す。ましてや巨人にこれ以上、わが家で負け続けるわけにはいかない。借金10の5位でも、逆襲を信じて応援してくれるファンがいる。一番の喜びは勝って六甲おろしを歌うこと。後半開幕戦でG倒を果たせば、大合唱そのものが反攻の号砲になる。
球宴明けの1日。約3時間の全体練習を見届けた監督は新たなキーマンも挙げた。3番江越だ。「野手は鳥谷、ゴメス、福留、西岡」とあらためて主力4人を指名。続けて江越の名前を出し、武器に期待した。
「江越が3番に入ると大きな役割になってくる。足もあるからね。4番、5番にガンガン本塁打を打つ選手がいるわけじゃない。3番でも足を使っていっていい。つないでいくことになりそうだからね」
目指すは開幕当初、江越や横田らがかき回して勝機をつかんだ機動力野球の再現だ。さらに右肩痛の影響で、交流戦途中からスタメンは対右腕限定の左打席のみだった西岡の復調も心強い。甲子園練習では両打席OKの快音を連発した。
「もう(右打席も)いけそうな気がするけどね。盗塁できるから大きい。あれは大きい。ササッ~と行って盗むのもうまい。スピードも戻っている」
江越&西岡を中心に走りまくる。走りまくって活路を開く。「投げるのも打つのも選手。いくら俺が巻き返すぞと言っても一番その気持ちを持たないといけないのは選手だから」。残り56試合、超変革の原点に返って攻める。まずは今夜、六甲おろしを謳歌(おうか)できれば夢も希望も持てる。【松井清員】



