阪神金本知憲監督(48)が25日、不振の鳥谷敬内野手(35)を遊撃1本で復活させる考えを明かした。フルイニング出場が24日の広島戦で667試合で途切れた一夜明け。今季は遊撃での守備の不調が目立ち、攻守両面の負担が大きく感じられる。前日24日は三塁でノックを受けるシーンもあった。だが、金本監督は「(昨日の三塁は単に)スローの練習やろ?」とさらり。コンバートなど全く考えていないようだった。

 ショートは内野で最もハードな動きが求められる。かつての名遊撃手も衰えや若手の台頭に伴い、他の守備位置に移っていった。鳥谷も今季すでに10失策。広島戦では捕手からの送球を捕球できないなど、打撃に加えて守備での不調も感じさせている。だが久慈内野守備走塁コーチも「ショートしかやらないんじゃないか」と明言。チームとして、今後も内野の要を託す方針が固まっているようだ。

 「遊撃鳥谷」は金本監督の就任当初からの信念でもあった。昨秋テレビ番組に出演した際、三塁コンバートについて問われ「鳥谷はまだショートができると思っています。逆にショートにいた方が彼の打撃も上がると僕は考えています」と答えた。不慣れな場所を守る方が負担。不動の遊撃が復活へのプラスになるとの見方だ。

 今日26日から甲子園にヤクルト、中日を迎え、長期ロード前最後の6連戦。スタメン復帰の可能性について、金本監督は「まだこれから。昨日から何も変わってないやん」と熟考する考えだ。今後を占う意味でも注目の1週間になる。