虎は本命外しても剛腕狙い! 阪神が、20日のドラフト会議で大学球界屈指の剛腕2人を外れ1位候補にリストアップしていることが15日、分かった。立正大の最速153キロ右腕、黒木優太投手(4年=橘学苑)と最速155キロを誇る流通経済大・生田目(なばため)翼投手(4年=水戸工)を候補に挙げている。

 黒木は高校で投手に転向した。縦に割れるスライダーも武器とし、スタミナを兼ね備える本格派だ。先発のほか、救援もこなせる万能タイプとの評価もある。春から和田SAが試合を視察。5月に右肩を脱臼したが回復し、11日の拓大戦にもスカウトを派遣するなど、力量の把握に努める。

 また、生田目は昨秋からドラフトの最上位候補に位置づけてきた逸材だ。球団関係者は「能力の高い投手だから。ずっとマークしてきた」と話す。右肘や右肩を痛め、約1年間、公式戦のマウンドを回避したが9月下旬に復帰。10月の試合で121球を投げ、スタミナ面の懸念も拭い去った。小柄だが、速球のほか、カットボールやチェンジアップなど変化球を駆使する。

 1位指名は、他球団の動向を見定めて、桜美林大・佐々木千隼投手(4年=日野)と創価大・田中正義投手(4年=創価)から最終判断する方針。いずれも競合は確実でくじ漏れした場合の候補にも妥協しない。

 ◆黒木優太(くろき・ゆうた)1994年(平6)8月16日、横浜市生まれ。小2で野球を始め、橘学苑では1年秋から遊撃手としてベンチ入り。2年秋から投手に転向。3年夏は3回戦で東海大相模に敗れた。球種は横、縦のスライダー、カットボール、カーブ、フォーク、チェンジアップ。179センチ、78キロ、右投げ左打ち。

 ◆生田目翼(なばため・つばさ)1995年(平7)2月19日、茨城・常陸大宮市生まれ。小3から野球を始める。大宮二中では軟式野球部に所属。水戸工では2年秋、3年夏にエースとして県8強。流通経大では1年春に初登板し、3年春にリーグ優勝と大学選手権準優勝に導く。174センチ、82キロ。右投げ右打ち。