今季途中に守護神から先発へ転向した日本ハム増井浩俊投手(32)が、来季も引き続き先発で起用される方針であることが14日、分かった。今年は8月の転向後から勝利を積み上げ、自身初となる2桁勝利に到達。クライマックスシリーズ、日本シリーズでもローテの一角を担い、安定感のある投球から、首脳陣は先発として重要な戦力と考えている。

 投手陣随一の安定感を誇る増井。先発転向後の8月18日オリックス戦からシーズン終了まで、7連勝と勝ち続け、大逆転で決めたリーグ優勝に大きく貢献した。

 当初は葛藤のあった配置転換だが、150キロを超える剛速球に加え、カーブなどの変化球も有効に使う先発型の投球スタイルを確立。終わってみれば、転向後の8試合で7勝1敗、防御率1・18と、マメがつぶれて大谷が離脱した先発投手陣を支えた。

 シーズン途中での配置換えと違い、オフ、キャンプでしっかりと先発調整すれば、来季は開幕からローテの柱ができる。過去には最優秀中継ぎ投手のタイトルを取っているが、今度は最多勝や最優秀防御率を大谷、有原らと争うことも期待できそうだ。前日13日まで行われていた侍ジャパンの強化試合に参戦しており、本人との「面談」はこれからだが、栗山監督も「(ローテから)外せない」と信頼。連覇へ向けて、先発・増井が貴重な戦力となる。