前門の新助っ人、後門の…!? 阪神中谷将大外野手(23)が18日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改し、加入が予想されるライバルたちの争いに闘志を燃やした。この日、500万円増の推定年俸1200万円でサイン。来季の定位置奪取を狙うが、外野はFA交渉中の糸井が加入秒読み段階。さらに、挑戦中の三塁では、球団が新外国人選手を調査中。どちらのポジションも“いばらの道”だが、背番号60は正面から挑む構えだ。

 「今年は試合に出させてもらって、もっと試合に出て活躍したい気持ちが高まった。1年間1軍にいれるように、レギュラーをつかむ気持ちでやっていきたい」

 この先待ち受ける戦いを、中谷は心待ちにしているようだった。それも今季、選手として自信を深めるシーズンを過ごせたからに違いない。序盤は極度の打撃不振で出遅れたが、6月中旬に出場選手登録された。以降は2カ月にわたり打率3割をキープしてきた。最終的に64試合出場で打率2割6分6厘、4本塁打となったが「野球人生でいいシーズンになった」。大きな飛躍を遂げ、充実の表情を浮かべる。

 来季、ポジションを奪い取るには、結果を残すしかない。「3割を目標にやっていきたい。ホームランも最低でも2桁いけるような活躍をしたいです」。決して大言壮語ではない。若虎が真っ向から定位置奪取に挑戦する。【梶本長之】