ソフトバンク会長で巨人OB会顧問の王貞治氏(76)が7回表、代打で登場した。一塁ベンチ前に姿を見せると、6500人の観客が総立ちで拍手。両軍ナインもベンチ前に整列し、王氏の打席を見つめた。

 マウンドには元西武の郭泰源氏が上がり、元巨人の呂明賜氏が捕手。王氏は初球の外角94キロ直球を1本足打法で振り抜いたが空振り。ボール2球、ファウル2球後の6球目、93キロ直球に空振り三振を喫した。だが、王氏のフルスイングに球場は大歓声。王氏も手を振って応えた。

 試合後、王氏は「巨人のユニホームは特別でね、緊張感がありましたけどね。ユニホーム着ると年は取ってもその気になってしまう、若返るというかね。スイングそのものよりボールが見えないからね。だけど思い切ってボールに向かっていけた。結果はともかくとして、思ったより動けた」と充実の表情。「台湾の野球も盛り上がって、もっと日本と交流試合やって、世界的なレベルにお互いになれるように」と、両チームの発展を願っていた。