阪神金本知憲監督(48)が「生え抜き路線」の継続を猛虎OBに誓った。26日に大阪市内のホテルで行われた「阪神OB会総会」に出席。懇親会の壇上でこうあいさつした。「FAの糸井や外国人選手の力を少し借りながら、生え抜き中心の選手を育てていく方針は変わっていないので、ご協力よろしくお願いします」。今オフは目玉補強である糸井の獲得に成功。4番三塁候補としてエリック・キャンベル内野手(29)と合意した。しかしそれだけでは優勝できない。若手育成があってこそ補強が生きる。

 「僕は外様ですが、やっぱりプロ野球のあるべき姿として、自前で取ってきて、自前で調理して、一品料理として、お客さんに披露する。そして、最高の料亭にする」

 この日は、猛虎を支えたOBに選手へのアドバイスを要望した。「選手はちょっとした言葉で、ガラッとイメージが湧いてきて、良くなることがある。言い方は違っても、目指すことは一緒なので。そういう意味で力を貸してもらえたら」。就任前は生え抜きのレギュラーは鳥谷だけ。就任1年目の今季は、高山や原口がレギュラー定着に近づいた。北條もブレークの予感が漂っている。「来年も同じように(若手に)チャンスがあると思ったら、大きな間違いだ。しかし、生え抜きの選手を育てていくことにブレはない。おれはブレない。補強という助けを借りながら」。補強と育成をブレンドし、勝つために総合力を上げる。金本監督が決意を表明した。【田口真一郎】

 阪神OB会総会が26日に大阪市内のホテルで開催された。約130人が出席。主なOB参加者は以下の通り。吉田義男、中西太、小山正明、安藤統男、星野仙一、江夏豊、田淵幸一、本間勝、上田次朗、江本孟紀、真弓明信、掛布雅之、川藤幸三、木戸克彦、和田豊、金本知憲、矢野燿大、八木裕、桧山進次郎、藪恵壹、山田勝彦、今岡誠(順不同、敬称略)