“田村城”はたまた“田村丸”を建てる!! ロッテ田村龍弘捕手(22)が3日、ZOZOマリンで契約更改を行い、2240万円アップの年俸5000万円でサインした。増額分は貯金して、将来の豪邸資金に充てる。4年目の今季はベストナインに輝く活躍。来季からは、里崎智也スペシャルアドバイザー(SA、40=日刊スポーツ評論家)がつけていた背番号「22」を引き継ぐことも決まった。(金額は推定)

 どでかい夢をぶち上げた。81%アップの年俸5000万円。何を買いたいか聞かれた田村は「馬でも買いますか」と答えた。すぐに「いや、資金に回します。まだまだ足りない。欲しいものがある。一軒家です。10億円ぐらいの。青森の田舎に建てますよ」と、ちゃめっ気を交えて訂正した。

 青森は、高校3年間を過ごした場所。10億円なら、どれぐらいの家が建つのか。母校・光星学院(現八戸学院光星)がある八戸市の不動産会社によると、駅前で1坪20万円ほど。仮に1000坪買っても2億円。建物に8億円も残る。同社関係者は「10階建て以上のマンションが建ちますよ」と太鼓判を押した。さらに、駅から離れた郊外だと、坪650円ほどのところもあるという。ZOZOマリンのグラウンド面積相当の4290坪を買い占めても約279万円。豪邸どころか、城を建てられる。

 大風呂敷では終わらせない。4年目の今季は、自己ベストの打率2割5分6厘。6月には月間MVPにも輝いた。守っては、116試合でスタメンマスク。正捕手の座を固め、ベストナインに選ばれた。だからこそ「来年が大事。今年以上の成績を残すのはもちろんです」と気を引き締めた。

 発奮材料ができた。念願だった里崎SAの22を引き継ぐ。「球団からつけろと言われ戸惑いました。(45番から)背番号は軽くなったけど、僕には重みです。変えて悪くなったと言われないように。来年は優勝しか考えません」。優勝のポイントは「捕手がしっかりすること。投手個々の力は上のチームと変わらない」と即答した。一国一城の主となるためにも、責任を背負う覚悟だ。【古川真弥】

 ◆青森県の城 弘前市の弘前城が有名。東北で唯一、江戸時代からの天守が現存し、桜の名所としても知られる。五所川原市の小田川城温泉には、実業家の三上誠三(羽柴誠三秀吉)氏が建てた旅館「秀吉のやかた」があった。城門のような門や、国会議事堂を模した建物が話題を呼んだ。