ヤクルト小川が「ウエハライアン投法」で巻き返す。9日、都内の球団事務所で600万円減の8800万円(推定)で契約更改。プロ4年目で初のダウンに、恒例だったコスプレ衣装ではなくスーツ姿で会見に臨んだ。「納得いかない数字(8勝9敗)だし、腰を痛めて3週間抜けた事実もある。オフの練習方法から見直す」と逆襲を誓った。

 “師匠”との融合で、躍動感を取り戻す。9日にカブスとの入団合意が報じられた上原とは、今オフも合同自主トレを行う予定。前日8日は一緒にゴルフを楽しんだ。「上原さんは遠投を大事にされている。自分も球の回転をしっかり意識して、力強い球を取り戻したい」。尊敬する上原のように、球速表示以上に伸びのある直球を追い求める。

 今季は左足の上げ幅を低くするなど「省エネ投法」に改良したが、直球のスピードと制球力が落ちた。「直球が走らないとフォークとか変化球も通用しない。ダイナミックな投げ方に戻す」と言った。課題のクイックも秋季キャンプから練習中。「クイックがすべてじゃないけど、相手は打ちにくくなる」。体を大きく使いつつ、素早い投球モーションで打者を幻惑する「上原流」で、ライアンが生まれ変わる。【鹿野雄太】