中日福田永将内野手(28)はプロ10年目の今季、終盤に4番に固定され自己最多の10本塁打をマークした。ケガで欠いた4番ビシエドの穴を埋めた。実りの1年を終えたが、さらなる飛躍を誓う。

 17年シーズンの目標には常に「レギュラー奪取」と口にする。「森監督にも言われましたし、自分でも一塁と考えている」と、中でもビシエドと争うことになる一塁のポジションを狙う。福田が他に守る守備位置は三塁、左翼。そこでも新加入の元ドジャースのゲレーロとの定位置争いも待っている。「一塁も三塁も左翼も、どうしても外国人と競わないといけない。毎年一緒。変わらず頑張るだけ」。険しい道を突き進む。

 福田の台頭はチームにとっても大きい。今年はリーグ最下位の500得点。得点力のなさを露呈した。その中で福田は4番に座っても十分な力を発揮し、プロ初の満塁弾をマークするなど勝負強さも見せてきた。和製大砲が中軸に名を連ねれば、打線も厚みを増すだろう。最下位脱出への鍵を握る存在だ。【宮崎えり子】