日本ハム大谷翔平投手(22)が、元チームメートの巨人陽岱鋼外野手(29)に、挑発交じりで宣戦布告した。29日、千葉・鎌ケ谷で自主トレを実施。今オフにFA権を行使して巨人に移籍した陽へ、スライダー攻めを予告した。前日28日に故郷台湾でも入団会見を行った先輩に敬意を表しながらも、スライダー封印のリクエストに、「3つスライダーですね」と返した。

 実力を認めるからこその挑発だ。巨人入りが決まる前から、陽から「絶対に真っすぐで。スライダーは投げるなよ」と言われていたという大谷。陽が台湾代表に選出されれば、来年3月のWBCで対戦が実現する可能性がある。「いいバッターなので、どこに行っても敵としては怖い」。だからこそ、真剣勝負を心待ちにする。相手が敬遠する球種の多投に加え、「『抜けたボールには気をつけてください』と言ってますけど。ウエート(トレーニング)をやってる時とかに。ふざけてですよ」と、メンタルの駆け引きは始まっている様子だ。

 取材などの多忙な中でも練習時間は確保しており「量自体はこなせている。いろいろやりたいこともできている。1日1日、成長してるかな」と、充実した表情を浮かべる。今日30日に年内の鎌ケ谷での練習を打ち上げる予定。「キャンプとか実際の相手にどうつながってくるのか」と、実戦で力を試す時を待っている。【保坂果那】