新キャプテンの阪神福留孝介外野手(39)がアニキ超えに臨む。21日、甲子園球場の室内練習場で自主トレを公開。金本知憲監督(48)が08年の40歳シーズンに記録した打率3割7厘、27本塁打、108打点の打撃3部門を上回る活躍を誓った。また、今春キャンプでは若手を交えた「福留会」の開催も予告。虎の新アニキが、チームを12年ぶりのリーグVに導く。

 約50メートルのキャッチボール。受け手の今成に向けて冗談が飛び出す。「四十肩、調子いいやろ!」。福留の明るい表情が、順調な仕上がりを物語っていた。年末年始は米国ロサンゼルス、ハワイで例年通り、走り込みに特化。土台をしっかりと作り、これからバットを握る準備に入る。「自分がやってきたやり方を貫いて。信用してやる」。今季もぶれない調整法だ。

 不惑の道を歩みだす福留には身近なお手本がいる。「鉄人」と評された金本監督だ。金本監督は08年の40歳シーズンに打率3割7厘、27本塁打、108打点を記録。4番打者としてチームをけん引した。打者のタイプこそ違うが、チーム随一の勝負強さは2人が共通している点。絶大な存在という意味でも重なる。

 本塁打&打点はキャリアハイにも近い数字だが、選手である以上は高い目標に向かう。福留も「ユニホームを着ている以上は、常に上を目指すし、いいものを出したい。そこを目指してやります」と「鉄人記録」を意識。寄る年波をはね返すように、強烈な打球で虎ファンを沸かすつもりだ。

 ユニホームを脱いでも「アニキ」になる。新主将として臨むキャンプではグラウンド以外でも、来るもの拒まずの方針だ。投手、野手関係なく若手、中堅に声を掛けて食事に連れ出す。「キャンプ中のことなので技術的なこともそうだけど、頭も使ってほしい。書いといてよ! 断ったら…って!(笑い)」。悩める若手の相談役にもなる。