楽天は26日、岸孝之投手(32)が前日25日に都内の病院でインフルエンザB型と診断されたと発表した。開幕試合登板は絶望的な状況となった。西武からFA移籍した岸は31日に行われる開幕戦(対オリックス、京セラドーム大阪)の先発登板が決まっていた。少なくとも1週間程度、自宅で安静が必要。開幕には間に合わないとみられる。報告を聞いた梨田監督は「相当苦しい。代役は白紙」と話すにとどめたが、本拠地開幕戦・4月4日ソフトバンク戦に先発予定の則本が代役を務めることになりそうだ。

 則本は、昨季まで4年連続で開幕投手を務めた。今年も登板すれば、新人から5年連続となる。全体練習を終えて仙台に移動した則本は「チーム方針が全て。僕がどうこう言う問題ではない。みんなでカバーするしかありません」と話した。WBC日本代表として、チームを離れていた則本は前日25日に1軍に合流。WBCでの疲労を考慮されていたため、開幕2カード目の頭に起用される方針だった。だが、岸の離脱により、事態は一転したようだ。与田投手コーチは「則本も可能性はある」と話した。

 チーム内では、アマダーと足立も、インフルエンザB型で戦列を離れている。さらには、開幕2戦目に先発予定だった安楽が、右大腿(だいたい)二頭筋の部分損傷で離脱。梨田監督は「予定していたピッチャー2人が離脱して…」とため息をもらした。アクシデント続きの中、チーム一丸となってシーズンのスタートを乗り切るしかない。