最後までアピールを続けて締めた。日本ハム横尾は4回から途中出場し、最初の打席となった5回に中前打を放った。「いい形でヒットを打って終われました」。オープン戦打率は、12球団で3位となる3割6分1厘。打率、安打数、出塁率でチームトップの成績を残した。

 ただがむしゃらに、打席に集中してきた。この日の試合が始まる段階で、首位打者に立つ可能性もあったが「気にしても、関係ないことですから」。入団2年目。まだ定位置を取ったことがない身。「チームの中で自分の場所を見つけ、勝たないといけない。他のチームの人と争ってる場合じゃない」。一喜一憂せず、レギュラー獲得だけを目指してきた。

 打撃力を生かすために、外野の守備練習も開始した。アマ時代にも経験はないが、栗山監督は「いるメンバーでやってもらうしかない」。岡が胃腸炎で離脱中。開幕までに万全になるかどうかは不透明で、最悪のケースに備える。西川にグラブを借りて練習する横尾は「自分の中でもプラスになる。幅を広げるためにもなる」。それだけ欠かせない戦力であることの裏返し。自身初の開幕スタメンに、また1歩近づいた。【本間翼】