3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本代表を率いる巨人原辰徳監督(50)が16日、20日に発表される暫定ロースター名簿をNPBを通じ米国のWBC事務局に提出した。原監督はヤンキース松井秀喜外野手(34)のロースター入りをギリギリまで模索。電話会談で左ひざの状態をあらためて確認し、正式に断念したことを明かした。14日に辞退表明したレッドソックス斎藤隆投手(38)の代役については中継ぎ投手を名簿に追加するが、2月16日からの宮崎代表合宿には招集しない方針。連続世界一を目指す骨格が固まった。

 原監督はこの日、都内ホテルで15年慰問を継続してきた秋田県から感謝状を贈呈された。寺田秋田県知事との対談で、松井から電話があったことを明かした。「やはり間に合わないということでした。『お前抜きで戦う。残念と言えば残念だが』と伝えました」。2人は昨年12月の時点で「時間があるから待とう」と名簿提出期限に最終確認すると決めていた。吉報は届かなかったが「最初から決めていたこと」と気落ちせず前に進む。

 直前で斎藤の辞退も決まったが、「(新たなメンバーを)キャンプに呼ぶことはしない。危機管理という意味で名簿には入れましたが。抑えのできる投手?

 そうです」と話した。初志貫徹し、宮崎合宿は少数精鋭の33人。そこで状態を見極め、最終メンバーの28人で世界一を目指す。【宮下敬至】

 [2009年1月17日8時12分

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