巨人が「日替わりストッパー」で守護神不在を乗り切る。27日、川崎市のジャイアンツ球場で尾花高夫投手総合コーチ(51)が「ストッパー?

 適材適所ですよ。連投とかを考慮しながらね」と明かしたもの。マーク・クルーン投手(36)が右手中指けんしょう炎のため25日に出場選手登録抹消。28日の広島戦(マツダ)からは山口鉄也(25)越智大祐(25)M・中村(32)豊田清(38)を展開によって使い分ける。開幕からフル回転で、一時の盤石さからは陰りが見えてきたが、クルーン復帰までは総力戦だ。

 12球団随一の巨人リリーフ陣が、真価を発揮するときがきた。クルーンの最短復帰は5月5日だが、6試合を乗り切らないといけない。緊急事態にも尾花投手総合コーチは、代役守護神について「適材適所ですよ。新しい選手が出てくるかもしれない」と明言。山口、豊田、M・中村が26日までの中日3連戦で不安を露呈したが、リリーフ陣の復調に期待した。

 あえてストッパー固定にはこだわらず、展開で使い分ける。左腕山口は左殺しのスペシャリスト。5月2日からの阪神3連戦(甲子園)では金本、鳥谷ら左の好打者封じが期待される。越智は強心臓とタフさが持ち味で8回からの2イニングを任せることもできる。M・中村、豊田の右腕コンビは経験豊富。香田投手コーチは「1人に固定することはないんじゃないかな。経験者もいるし、登板が重ならないようにするのがベスト」と、日替わり起用を示唆した。

 先発陣も改編する。先発は内海、東野、福田、グライシンガーの4人だが、同2日阪神戦からの9連戦を踏まえ、新外国人のゴンザレスがスタンバイ。2軍で4試合に登板し、防御率1・38と安定している。この日、投手練習に参加した右腕は「準備はできている。これまでやってきたことを出したい」と意欲満々。阪神3連戦での先発を視野に入れる。

 20試合を終え、2位中日との差は4ゲーム。投手陣が一致団結し、黄金週間中の9連戦を“独走態勢ウイーク”にする。【久保賢吾】

 [2009年4月28日8時11分

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