<巨人8-2ソフトバンク>◇28日◇東京ドーム

 ソフトバンク多村仁志外野手(32)が敗戦の中、4打数4安打1打点の「初猛打賞」と気を吐いた。「毎試合、一生懸命やっている中でのこと」。右肩負傷から復帰して4戦目。4安打した昨年9月15日以来の猛打賞となるが、仁から仁志と登録名変更後は初めて。気持ち新たにチームに合流した長距離砲が大暴れした。

 4回2死二塁でゴンザレスの真ん中に入ったスライダーを左前にはじき返し、1点を返した。先発和田が5回途中7失点KOされ、試合はワンサイド。「こういう試合展開だし、技術でなく何とかしたいという気持ちで打った」。4安打のうち3本が2死無走者から。流れを変える思いが、7番に座る元40発男からにじんだ。

 交流戦連勝は止まっても首位は変わらない。明日30日からは本拠地でセ・リーグ5球団目の中日と対戦。秋山監督は「だいぶタム(多村)らしいものが出てきた。福岡に戻ってから、まただね」と上昇気配を喜んだ。多村は「勝ちゲームで打ちたかったです。気持ちはずっと絶好調で行きたい」。昨年も3安打以上した試合は1勝5敗。不思議と巡り合わせが悪かっただけに、今度は快音とともに快勝を呼び込む。【押谷謙爾】

 [2009年5月29日11時39分

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