ソフトバンク和田毅投手(28)が、3日から宮崎で始まる秋季キャンプで、プロ7年目で初となる投げ込みを敢行する考えであることが分かった。10月31日、福岡ヤフードームの全体練習に参加。「いつもとは違う秋のキャンプになると思う。今季は例年に比べ球数を投げていない。感覚的に、秋は投げておこうとずっと考えていた」と話した。

 すべては不完全燃焼だった今季を無駄にしないためだ。開幕投手を務めたものの、左ひじ炎症により3カ月間の離脱。結局、7年間でワーストとなる15試合の登板に終わった。投球回はわずか84回1/3。入団から昨季まで6年間の平均投球回が約167回だった左腕にとっては半減だった。

 「今季の最後の方につかみかけたものがあった。その感覚をつかんで今年を終わりたい。春からでは遅いので」。従来、秋季キャンプのメニューはランニング漬けが恒例。ブルペン投球は「初めて」だ。メーンテーマとなるのは変化球。和田は「直球をビシバシ投げるわけではないけど、ブルペンに入って変化球の曲がりを確認したい」と意図を説明した。

 この日、投手陣7人での温泉療養から7日ぶりに福岡に戻った。「(温泉療養では)外にもほとんど出なかったし、ゆっくりできました」。リフレッシュは完了。来季のリベンジに向け、実績十分の左腕があえてボールを握り「実りの秋」にする。

 [2009年11月1日13時20分

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